30年以上続いた『山さと』を2代目が『鰻と蕎麦の店』として、2022年に3年ぶりリニューアルオープン!
富士市桑崎は富士市の東部に位置し東は裾野市に接していて、北限には『富士山こどもの国』があり海を持つ富士市内で海抜200m付近と高い位置にあります
東区域の殆どが森林地帯で、愛鷹山呼子岳西を水源とした全長13㎞の一級河川『赤渕川』が流れる桑崎は、茶栽培や畑作の行われる農業地域ですが、南部には新興住宅地の陽光台分譲地が開発され宅地化が進んでいます
今回ご紹介する【お食事処 山さと】も新興住宅地『陽光台』の一画で営業されているのですが、目の前には茶畑が広がっています
【お食事処 山さと】は先代が開いたお店で一時閉店、今の【山さと】は2代目が『鰻と日本蕎麦』の店を始めたいと2022年にリニューアルオープンしたお店です
そんな【山さと】の鰻は愛知県三河産
2代目の前職の勤め先の関係で、鰻は安心安全で良質な日本産活鰻を比較的安価で入手できるルートを構築し、もう1本の主力のお蕎麦は独学で試行錯誤の末に辿り着いたという、個性的なお蕎麦!
1日50食限定
ハードルが低い価格で、『愛知県三河産活鰻の地焼きのひつまぶし』と『茨城産そば粉の手打ち蕎麦』が楽しめる『山さとセット』を頂いて来ました
メニュー
現在は『ランチのみ(11:00~14:00)』の営業
夜(17:00頃~)は完全予約制にしているそうです
50食限定の『山さとセット』は1日50食限定なので、もし夜まで50食分に残り枠があったら夜オーダーも可能

珍しい『鰻の刺身』は昼でも頂けますが、完全予約の1品です
鮨店に勤めていた事もあり、5人以上のグループで予約があれば鮨をつける事も可能で料理や時間に関しては事前に相談して欲しいとの事でした
アルコールメニューもありました


かば焼き鰻は全て『活鰻の地焼き』
『地焼き』とは、関西風とも言われ腹開きした活鰻をそのまま炭火で焼く鰻の処理法
※関東風は『背開き・蒸し工程あり』
で、余分な脂が炭火に落ちその燻煙で皮が燻される為、パリッとした食感と香ばしさが生まれます
身が焼き縮む為、蒸した関東風の様なとろけるようなふっくらとした食感はありませんが、縮んだ事で旨味が凝縮され、噛むほどに滋味深い味わいを楽しむ事ができるのだそうです

独学で試行錯誤の末完成したというお蕎麦は茨城産のそば粉を仕入れ、店主が手打ちにしたもので のど越しの良い細切りが特徴です

メニューには、定食物2種・丼物2種の他単品メニューもありますが

鰻と蕎麦の2本柱でいく【山さと】の自慢の2品が、比較的お手頃価格で一度に頂ける『山さとセット』をお願いしました
山さとセット(税込み2255円)
オーダーして暫くすると、奥の厨房から香ばしい良い香りが漂って来て唾液がじゅわ~っと湧いてきます
落語で『かば焼きを焼いてる匂いで白飯を食べる』バーチャルうな重(?)のネタがありますが、その気持ち判りますよねぇ(笑)
お茶とお手拭きは入り口のホールに於いてあるので、自分で茶葉を淹れ湯を注ぎ席まで持って行き、この『薫り』を嗅ぎながらお茶を啜ります
同時刻他の利用客がいなかった為か、オーダーから30分弱で提供
活鰻は時間がかかると思っていたので、お腹ぺこぺこで来店したダヤンにはラッキーでした
長手盆に手前から『そばつゆ』『香の物』『蓋が被せられたひつまぶし』『もりそば』と載っていて、薬味として『海苔』『わさび』『刻みネギ』『あられ』が添えられています

2255円(込)※2025年4月現在価格
ポットには『ひつまぶし』用のお出汁
あぁ…迷います!
こういう場合、『鰻』『蕎麦』どちらから食べるのが正解なんでしょうか?(笑)
撮影の為、かば焼きの蓋を開けたので辛抱堪らんほどの香ばしい香りが漂い誘惑されましたが…とりあえず、もう一度蓋をしました(笑)
折角出来立て、ほっかほかで来たのに冷めてしまうのが嫌だったのと…なにより、蕎麦に集中できませんので😅
蕎麦
セットのお蕎麦は『もり』『冷かけ』『温』から選ぶことができ、ダヤンは『もり』でお願いしました
茨城産の蕎麦を挽いて粉にして貰った状態の物を少しづつ仕入れて、店主が手打ちしているという二八のお蕎麦は細く切り揃えられていて、つながりも良い
少し香りが弱く水キレが甘いのが気になったのですが…香りは『うなぎ』が邪魔をしていたかも知れませんが、水ギレに関しては『山さとセット』に関しては、最適解だと思いました

水分残りが多いかと初見は思いましたが、これは最適解でした
先にお蕎麦に行くか、はたまた『鰻をある程度食べてから蕎麦に行くか』利用者の動向が判らない場合、余りに完璧に水切りをされていると蕎麦が団子になってしまって、解れにくく食べにくい可能性がありますからね(経験者談)
【山さと】のそばつゆは、富士富士宮人が好きな甘めタイプで、辛汁をチョンと付けて頂くのではなくどっぷりと付けて食べるのが美味しいと思う

キュッと〆られていて適度な歯応えのある、のど越しのいいお蕎麦です
後悔しないようひとしきりベストな状態の蕎麦を堪能した後、ひと口分だけを残して間髪入れず『鰻』に手を伸ばします
ひつまぶし
再度蓋を開け…っと、やっぱりいい薫り(笑)

薫りがヤヴァす
『ひつまぶし』はうな丼として食べたり、薬味を載せて食べたり、出汁をかけてお茶漬けのようにして食べたりと色々な食べ方ができるのがお得感ありますよね!
一切れ『かば焼き』を口に入れると、皮が飴でコーティングしたかのような驚くほどのパリパリ加減と、その皮と身の間からじゅわっと広がる脂と甘みと香り!
うなぎの皮のブヨブヨしたのが嫌いって方も少なからずいらっしゃるかもしれませんが、【山さと】の国産地焼き活鰻ならもしかしたら美味しく食べられるかも知れません

追いダレも頂けるようなのですが、甘じょっぱいタレが鰻にもご飯にも満遍なくかかっていて追いダレは全然必要ありません
実を言うとダヤン、地焼きはそれほど好きではない(骨感がある・身が乏しくなる・関東風のようなふわとろ感が無い)とずっと思っていたのですが、【山さと】の地焼きは骨感が無く『うな丼』として頂いても充分に美味しく
食べ始める前は(丼で半分、お茶漬けで半分食べよう)と思っていたのに…旨い!もうちょっと『丼で』…『もうひと口、丼で』と食べ進めてしまい、危うくお茶漬けを食べ損ねてしまう一歩手前で理性が働き、箸を停めました
薬味として『わさび』『ねぎ』『のり』『極細のあられ』を載せ

ポットで頂いた香りの良いお出汁をたっぷりとかけ頂きます

ああ…ひつまぶしとして出て来たからには、やはり〆はこの食べ方よね~
ごくんと喉を鳴らし、ご飯の一粒も残さず一気に完食です

いや~ぁ…これは、うまいっ!
今思い出しながら記事を執筆しているのですが、今すぐまた食べに行きたい衝動に駆られています(笑)
外観・店内
2階建て、バイカラーの建物で一般住宅の2倍ほどもある想像より大きな建物でした
初代は大々的にお店を運営していたのかもしれないですね
道を挟んで南側には陽光台の住宅地内としてはかなり広い茶畑が広がっています
小さな工場が2棟、周辺は殆んど民家な住宅街
そんな環境の中に建つ建物ですが、通りから入って来た方向の壁に大きな看板が掛けてあったり、幟旗が複数立ててあったりと、比較的見つけやすい外観をしていると思います

建物に看板と幟が複数立っているので判りやすいと思います
左からでも右からでも駐車場に入る事ができます
入口付近にはたくさんの庭木や盆栽が置かれ綺麗に手入れがされていました
風にそよぐ紺の暖簾の店構えが、質素で良いですね

店内
暖簾をくぐって店内に入ると…広めのホールになっています
足元にはよく見ると…網を張った下で活鰻がうごめく小さな池(生け簀?)が置かれていました

三河で仕入れた活鰻の一部をここに放しているのだそうです
生け簀を案内して下さった2代目店主は、非常に気さくな方で色々とお話が聴けて楽しいです
厨房・レジは右手奥になり、入り口ホールにセルフで用意する『お手拭き』や『お茶』が置いてあるので、席を決めたら自分で用意して持って行きます

食事をとる場所は靴を脱いで上がる『広い部屋』になっていて、入り口近くの部屋は畳敷きで長テーブルが4卓程置かれていて

厨房近くの部屋は板張りで2卓の長テーブルが置かれていました

部屋はもう1室あるようですが、カウンター席や少人数向けの席は無いので、おひとり様でも靴を脱いで長テーブルを利用する事になります
アクセス・場所・駐車場情報
たまたま通りかかって…はまず無い場所
富士市にある大きな新興住宅街『富士見台』から山をひとつ越した反対側、新東名高速道路の高架を挟んで北東の方向にある新興住宅地『陽光台』
近くを流れる赤渕川の川沿いには歴史的道標や水量が多い時に観られる『銚子ヶ淵の滝』『猿棚の滝』などの景勝がある様ですが、駐車場設備が少なく高低差が多い土地で、脇に逸れると道幅が非常に狭くなるためにが必要です
富士宮市内からですと、富士富士宮由比線(県道76号線)を利用し、ひたすら沼津方面を目指して行く感じです
信号が少なく渋滞ポイントもほぼ粗無いので、ストレスが少ない道です
(スピード出し過ぎ注意w)
赤渕川手前で大きく左へ逸れる道(狭いです)で
左折し道なりに進んで行くと右手に『陽光台』の町内案内看板を見つけられると思います
富士宮駅から車で22分(12㎞)、富士駅からも同じくらいの道のりになります
『陽光台』の入口に到着できれば、近くに【山さと】の案内看板が2つほど設置されているので、住宅街と言っても比較的迷わず到着できると思います
『陽光台』入口をストリートビューの『赤い車』が右折している方向へ進入していきます
この場所から数メートル先が【山さと】です
駐車場情報
店舗の敷地東側が駐車場になっていて、店舗前と東側で8~9台が停められるようになっています

使いやすい駐車場
周辺の交通量は少なく、広い敷地内は北側からの入出庫も可能で利用はしやすい感じです
2022年にお店をリニューアルし、『三河産活鰻の地焼き』と『オリジナル手打ち蕎麦』を主軸に始めた【山さと】は、店主のワンオペの為現在ランチのみの営業で、夜は当日不可・完全予約制の和食店
限定50食の『山さとセット』が、主軸の2品をお手頃価格で楽しめるのでこちらのメニューをまずはお勧めです
【お食事処 山さと】
住所
静岡県富士市桑崎282−69
電話番号
0545‐21‐2220
営業時間
11:00~14:00
※夜営業は17:00~完全予約制
定休日
火曜日・第3水曜日
駐車場
あり・無料|店舗敷地東側に8台ほど
その他
公式HPはこちら⇒X【山さと】🔍
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