HPで、不定期開催日要チェック!直前電話でやっと念願叶った『天せいろ蕎麦』は高尚かつリーズナブル!
富士山本宮浅間大社の東側にひっそりと佇む【割烹 壽(ことぶき)】
商店街通りから少し奥を覗き込まないと見えない場所に店を構え、駐車場は裏通りにある為、知る人ぞ知る隠れ家的な食事処となっています
コロナ禍で永い休業状態が続いていて、最近ランチの『蕎麦処』がやっと再開されたのですが、不定期の上に事前の予約不可!
『お店のHPで開催日を事前告知するので、それをみておこし下さい』と言われたが、気が付くと『蕎麦処本日11:00~13:00まで営業』とか『今週金曜日土曜日はお休みします』という記述で更新される
土曜日お休みならば日曜日はやっているのかしら?と行ってみるも、やっていない…
開催日は平日を中心に営業されていて、ダヤンが行ける週末には殆ど開催が無く、何回も玉砕していくうちに縁が無いお店なのかも…と半ば諦めていました
メニュー
【割烹 壽】の会席料理は料理・奉仕料・消費税含め9680円と相応のお値段ですが、ランチの『蕎麦処』メニューは非常にリーズナブル!
北海道産の蕎麦粉を富士山の雪どけ水で打った二八の喉越しのいい『冷たい蕎麦』と『温かい蕎麦』があり(850円税込み~)
せいろ・つけとろろ・天ぷらの他に『すずしろ』という名の、大根のつまの様な大根の千切りとそばを一緒に食べる食感が楽しくヘルシーな蕎麦があり、こちらはせいろではなく『ぶっかけ』タイプになっている様です
HPに三代目が、現代では稀に見る様な『これぞ料理人』という低い姿勢でお蕎麦にかける思いを記されていたので、引用します
「月日は百代の過客にして・・・・」と芭蕉は綴っておりますが、気がつけば割烹料理屋の三代目として、三十五年間板場に立ってきました。
日本料理は、この国の風土が生み出す食材を組み合わせて一つの味に仕上げるものですから、それぞれの豊かな個性を引き出しつつ融合させる際には、極度の緊張と精神の集中が要求されます。
魚でも野菜でも、海や土によって、季節によって、自在に変幻します。それに、鰹、昆布、塩、醤油などの副材。これらの無限大の組み合わせの中から理想の味を探求するのが料理人の仕事であり、正に終わりのない修行だと思っています。
こんな日々の経験の中で、垣根の外の食に興味が湧くようになりました。それが蕎麦。そば粉と水の極めてシンプルな組み合わせの妙。同じせいろでも人によって全く評価の異なる不思議。ここ十年、暇をみては一人蕎麦を打ち続け、この食の奥深さにどっぷりと嵌ってしまいました。
そして今、誠に恐れ多いとは承知の上で、皆様のお力を借りて、己の蕎麦を極めてみたい心を抑えきれなくなってしまいました。
お食べいただき、ご批判を賜れば、こんな幸せはございません。
ご来臨を心から鶴首いたしております。
メニュー写真もHPに載っていましたので、ご参考までに
天せいろ蕎麦(1500円・込)
ふっくらとした上品な味付けのだし巻き卵に大根おろしを添えた蕎麦前と温かいお茶が、席に通されてすぐに運ばれて来ました
ダヤンと入れ替わりで本日の利用者が全て退店した後でしたので、大広間で1人きりの利用となりましたが、複数の暖房器具が焚かれ陽も差し込み、2階の温かく静かな畳のお部屋でした
暫くすると階下から、お料理を運んでくる足音が聴こえて来て料理の提供が始まります
岩塩は天ぷら用、蕎麦の薬味は葱と本わさび
つけ汁は蕎麦徳利も付けられていたので、たっぷりと使えます
籠に盛られた揚げたての天ぷらはこの日、『いんげん』『人参』『かぼちゃ』『舞茸』『キス』『桜えびと三つ葉のかき揚げ』『えび』と8種盛り
野菜類は下ごしらえがちゃんとしていて、柔らかく野菜の甘さが堪能でき、海老はここ最近この太さの海老は食べた事が無いと思うくらいの立派な太さのもので、天ぷら自体はサクサクした薄衣なのですが熱が入り過ぎず絶品でした
肝心のお蕎麦も丁度いい水切り具合で、写真を撮ってから頂いても乾ききる事が無く、非常に冷たくキュッと〆てあります
のど越しの良い二八蕎麦は、山芋を繋ぎに使っているかと思うような滑らかなのど越しのお蕎麦でしたが、山芋は不使用との事
細く長く上手に切り揃えていて、HPには蕎麦の事を『垣根の外の食』で趣味で始めたかのような記述がありましたが、恐れ多いほどの完璧なお蕎麦でした
つけ汁は本枯れ節の薫りも素晴らしく、地元界隈に根付く様な甘ったるさも控えてあり濃厚で、蕎麦湯を入れて2杯も飲み干してしまいました
食後には小さな甘味
普通に寒天の餡子添えかと思っていたら、シロップに(梅蜜?)少し酸味と香りがあり、こちらも器を傾けて完呑(笑)
どれひとつとっても丁寧に仕上げてあり、最後まで驚く旨さの『天せいろ蕎麦』は、これでこのお値段とはかなりリーズナブルで、なかなか開催日には来店できない事はわかった上でも
例え何度かまた玉砕しても、機会があればまた是非食べたいものだと、感想を持ちました
外観・店内
商店街通りから来ると、門塀のうちにある絽のロング暖簾がかけられた旅館の様な風貌の入口が見えます
(というか旅館業もされていました)
しかしこちら側には車を停められるような場所は無し…
実は、駐車場は店舗の北(裏)側にあり、駐車場からこの入口までの庭園アプローチが通っていて、池があり野鳥が涼を求めてやって来る小さな庭園は何とも言えぬ風情があります
車で来店されない方も是非裏手に回ってみてください
『蕎麦処』が開催される時には北側入口に『蕎麦営業中』という告知板が掲げられます
店内
蕎麦処は昭和30年代に建てられた、旅館業も営んでいた【割烹 壽】の中では新しい部類にあたる建物で、2階の大広間で行われます
玄関で履き物を脱ぎ
スリッパに履き替え厨房の前を通り過ぎながら、突き当りにある広い階段をあがります
床はぬか床で磨き上げ続けてきてピカピカ!
上品な茶香炉も焚かれていました
階段を登った先にある畳敷き、テーブル席の間30畳以上もある通しになったホールに、16卓ほどが配置されていて
テーブルは天板が広く木製椅子の座面も広いので座り心地良いです
見上げた天井は折上格天井の様式をし、天窓の様にも見える照明とドラムシャンデリアと欄間がモダンな雰囲気で、床の間が奥にあり下座には大きな舞台も設置されていました
こんな場所でお手軽価格のお蕎麦を頂けるなんて…まさに隠れ家的です
お会計は帰り、厨房前まで降りて行います
階段の上り下りの注意案内や利用中の室温など細かい心遣いと、言葉がけが嬉しいですね
何回も入口まで来て玉砕してきたお店ですが、また来てみたいと思いました
因みに今回、所用が済んで12時少し回った時点でお店に電話をかけ『1人で15分後に到着でも利用可能か』とお聴きして伺った事が、功を奏しました
本日既に『大盛』をオーダーされた方が多く、予定より少ない食数でお蕎麦が終わってしまい、実はダヤンが電話を入れた直後にも来たいとの連絡を入れた方がいらしたらしいのですが、そちらはお断りせざるを得なかったのだそうで…
いつもの様に凸っていたら、今回もアウトだったかも知れません(怖!)
HPを確認して、行けそうなタイミングだと判った時点でお店に予約電話を入れることをお奨めします
平日でも(入れ違いで帰られた方を数えると)10名ほど
もし大盛をオーダーされなくても、20人前はとれないお蕎麦の食数だと思います…!
アクセス・場所・駐車場情報
店舗は富士宮繁華街通り『神田通り(県道76号線)』から40m脇道奥に入っていた場所になります
富士山本宮浅間大社東横を流れる神田川からは、歩いて東へ200mほどの場所にあり、正門・裏門いずれにしても道路側からは建物は見えない造りになっていて、気が付いたとしても凛とした佇まいから気安くは門を叩けない様な雰囲気が漂っています
県道76号線は片側1車線道路ですが、駐車場がある北側の道は東から西への一方通行になっていますのでご注意を!
駐車場情報
店舗裏(北側)一方通行の道沿いに、縦列駐車で2~4台停められる駐車場があります
ここの4台の他に、『大宮小学校』入口にある蔵屋敷稲荷神社の駐車場⑧と⑩が契約駐車場とのことでした
稲荷神社からお店への距離は100mも離れていません
富士山本宮浅間大社の東に位置する、街中にある【割烹 壽(ことぶき)】
三代目にあたる店主が『蕎麦』に惚れ込み、不定期開催・食数少なめ・事前予約不可でランチのみ提供
北海道産の蕎麦粉を富士山の雪解け水で二八に打ちあげた蕎麦はのど越しが良く美しい
利用はHPをチェックして開催日に合わせて来店する
直前での電話予約が可能
駐車場は北側の一方通行道路沿いにある
【割烹 壽(ことぶき)】
住所
静岡県富士宮市大宮町5−15
電話番号
0544-26-2165
営業時間
11:00~13:00
※蕎麦処はランチのみ
定休日
不定期
駐車場
あり・無料|店舗北側に2~4台・小学校入口に2台
その他
公式HPはこちら⇒【割烹 壽】🔍
スポンサーリンク|当サイトはアドセンス・アフィリエイトの広告主から支払われる広告収入を主な収入源として運営しています